Moon Hoax 宇宙からの帰還 ライト・スタッフ
昨年、こんな本が書店に平積みされているのを見かけ、目をむいたことがある。
- 作者: 副島隆彦
- 出版社/メーカー: 徳間書店
- 発売日: 2004/06/21
- メディア: 単行本
- クリック: 41回
- この商品を含むブログ (57件) を見る
買おうかと思ったけど、買いません、こんな本。楽しすぎるので一読の価値あり、だけど、高いし、大体レジに持って行くのが恥ずかしい。
ちょうどその頃同期から「あ、あれ(月面着陸)って無かったんでしょ?」とか言われて驚愕し、テレビで「月面着陸はなかった論」が特集されているのを見たりしてやはり頭がくらくらした。
そもそも、「アポロ11号による月面着陸」なんて本来存在を疑うことすら考えの及ばない、本当の出来事なので、「と学会」さん達の紹介する妙なビリーバーさん達の言動を知ってはいたけれど、まさかねー、少しは名の知れた人までこんな本を書くとは…。
で、と学会が去年12月にこんな本を出してくれていたのを知りませんでした。
副島隆彦本への反論を中心に据えつつ、月面着陸を疑う人たちの諸説、ムーンホークス(Moon Hoax)を論破してくれている本。
1976年に出版されたアメリカの、ビル・ケイシング「We Never Went to the Moon: America's 30 Billion Dollar Swindle」が元祖なんですね。トレーラーハウスに住みながらアポロ宇宙飛行士ジム・ラヴェルを訴えようとしたこともある信念の人、「アポロ疑惑の父」(笑)。ちなみにジム・ラヴェルは映画「アポロ13 [DVD]」の主人公。
日本で疑惑説が広まったのは、テレビの「これマジ!?」で2002年に紹介されてかららしい。見ていないので知らなかった。
疑惑説を主張する人たちが必ず証拠としてあげるのは、これですね。
「大気のない月で、旗がはためいている!」
で、答えは、
はためくようにワイヤを入れていた
ですね。せっかくの月着陸の偉業を放送するのに、星条旗がはためかないんじゃ格好が付かないからはためく構造に仕組んでいた、という単純なお話。
ともあれ、反論するのも馬鹿馬鹿しいという諸説に対して、きちんと証拠を提示しつつ丁寧に反論する、と学会さん達の活動は個人的には大好きです。自分もやろうとしたことあるけれど、ビリーバーさん達の本ってつまらないんだもん。すぐに挫折しました。
Moon Hoax達の諸説とそれに対するきちんとした説明が読みたければ英語だけどここへ。
http://www.redzero.demon.co.uk/moonhoax/
本の中でも紹介されている。
ちなみにこれは、中学生の頃読んだ本の中で最も印象に残っている本の1つ。
- 作者: 立花隆
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 1985/07/10
- メディア: 文庫
- 購入: 5人 クリック: 32回
- この商品を含むブログ (56件) を見る
アメリカ宇宙開発の歴史を、宇宙飛行士達のインタビューで彼らの内面を描きつつ丁寧に追っている。アポロ13号で果たしたバックアップクルー達の苦労もコンパクトに知ることができる。今更紹介するまでもないような本ですね。
アポロ1号の打ち上げで死んだ、ガス・グリソム。
アポロ11号で月面に最初に足を踏み出したニール・アームストロング船長。
アポロ13号で必死に地球への帰還をすべく努力したジム・ラベル達乗組員と必死で支えたNASAの若きバックアップクルー達。
頼むから彼らの偉業を否定するようなことは言わないでくれ。「アポロが月面に行ってない」なんて好きな人が言ったりしたらショックだなぁ。幸い最近は少なくても日本では下火になった気がする。
書いていたら「ライト・スタッフ」見たくなりました。アポロの前、マーキュリー計画のお話だけど。
- 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
- 発売日: 2005/09/02
- メディア: DVD
- クリック: 1回
- この商品を含むブログ (7件) を見る
ところで、個人的にはアポロが無かったというなら、「ソ連は無かった」という方が信じられるかもしれないな。だってあんな壮大な共産主義の実験国、今から考えるとよく存在していたと思う。現実って不思議。誰か主張していないのかな。