Concerto for Strings

ちょっと古いけど、今年の8/26にサントリーホールのサマーフェスティバルコンサートの1つに行ってきた。
その日は、パウル・ザッハーという20世紀クラシック界の大パトロンの生誕100年を記念したコンサートで、彼を讃える曲であったり、彼が所有(!)していた楽団の為に委嘱した作品などが演奏された。

前半は何というか、とっても「現代」している曲たちだった。音楽を聴く喜びがある、というよりは、素人には「早くこの緊張を解きたい」としか思えないような…。特にその一つ、ホリガーというオーボエ奏者(1935-)の弦楽四重奏曲は、「うん、すごいよ、演奏できて」としか感じられない難解な曲。パンフレットの解説も難解で、演奏前に指揮者(演奏には関係ないけど)が、「とりあえずはパンフレットの解説は忘れて、虚心に」とことわりを入れたほど。

音から呼吸が姿を現す、その過程を普遍化したもの、らしいんですけどね…。ただまぁ面白かったのは事実。演奏技法が次々に変わっていって、それが1つにまとまっているのは本当に凄い。でも気になったのは、ずうっと誰かの寝息みたいな音が通奏低音のように流れ、音楽の終了と共に終わったこと。奏者が歌っているのかと思ったが口ずさんでいるようには見えず(口を真一文字にチェロを演奏していたし)、といって誰かさんのいびきにしては安定していたし…謎。


それはともかく、後半は比較的素直な弦楽オケの曲で、聞きやすい。こういうプログラムにしてくれたのは指揮者さんの親切かしらんと思わせる。

ラストのプログラム、ストラビンスキーの「弦楽のための協奏曲(バーゼル協奏曲)」。
iTunesストアで買ってみた。カラヤンの指揮。カップリングはHonegerという人の交響曲2.3番(というかこれがメイン)。
曲はザッハーお抱えのバーゼル室内管弦楽団20周年を記念して委嘱されたらしい。当時(1946年)ロサンゼルス、ハリウッドに住んでいたストラビンスキーは「バッハのブランデンブルクのように10-12分の長さなら」と言って受けたという。

3楽章構成で聞きやすいメロディアスな曲。とはいえ、ちょっとばかり緊張感は抱くかな。ロマン主義の曲とは違いますね。
これが終わった後の拍手は皆さん素直でした。


ところで、iTunesストアでアルバムを買うのはこれが2回目だ。比較的安いのは良いけれど、ライナーノーツが無いのはちょっと寂しいし、曲の知識が手に入れられない。どうにかならんかな。

ついでに幾つか曲を買う。
ビートルズのポールの曲、elenor rigbyと、ピーター・ポール&マリー、Puff the magic dragon。気軽に1曲買えるのは嬉しい。