五嶋龍 ヴィターリ シャコンヌ

知人に勧められて、五嶋みどりの弟五嶋龍のデビューCDを買う。

Ryu Goto

Ryu Goto

これを買ったのも、CDにヴィターリのシャコンヌが収録されているからこそ。
シャコンヌと言えば、バッハのあのシャコンヌ(無伴奏パルティータ第2番、5楽章)を普通指すし、自らも一応ヴァイオリンに触っているのであれ以上の名曲は考えられないのだが、もしかしたら自分でも弾けるんじゃないか…と夢を見られるのはヴィターリの方です。
「新しいバイオリン教本6」に収載されているし。美しく甘い曲で、これを弾ければさぞや陶酔できるだろうかと。バッハの方だって美しいのだが、メロディを重音の嵐の中から掬いだしていかなければいけなくて、そんなことはできません。

ちなみにこのCDでは伴奏がパイプオルガン。こいつは珍しいのではないか。
荘厳な感じ。
早いパッセージをもっとねっとり弾いてくれる方が好みかなぁと思ったりする。

まあというのも教本の教則CDがそう感じるようになったのかもしれない。
五嶋龍の演奏聞いていると、自分ではもうゆっくりゆっくりと音を確かめながらなぞることすら難しい部分があっさりと、一音一音の音の粒は極めてはっきりと聞き取れながらも過ぎていくので一抹の寂しさを覚えるのです。

編曲が奏者自身だけど、名手グリュミオーのCDではねっとりと。

バロック・リサイタル+2

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