「さぶ」 「変身」(カフカ)
仕事帰りにBOOK OFFに立ち寄る。
400円分の金券が余っていたため、それを使うべく本棚達の間をさまよう。
山本周五郎「さぶ」が350円。
- 作者: 山本周五郎
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1965/12/28
- メディア: 文庫
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昔のままだーと思って選んだのだけれどな。
残り50円分をどうしようとまたさまよう。
吉村昭を買おう、岩井志麻子を買おう、宮城谷昌光を買おうと思いながら眺め回すが、パッとしたものがない。使えない。
外国作家のを見ているうちに、カフカ「変身」を見つける。岩波文庫版。
何となく目にとまり、何となく欲しくなる。105円でちょうど良いし。
新潮文庫版は持っているが、読書家にとってどっちかあったらいいなと思うのは岩波でしょ。
- 作者: フランツ・カフカ,Franz Kafka,高橋義孝
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1952/07/28
- メディア: 文庫
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読んだのはいつかな。多分15年前くらいだ。高校生の時。
ある朝、グレゴール・ギムザはなにか胸騒ぎのする夢からさめると、
ベッドの中の自分が一匹のばかでかい毒虫に変わってしまっている
ことに気がついた。
素敵な出だしである。
新潮文庫版ではこう。
ある朝、グレーゴル・ギムザがなにか気がかりな夢から目をさますと、
自分が寝床の中で一匹の巨大な虫に変わっているのを発見した。
うーん、結構違う。グレゴールとグレーゴルの語感は大分違うぞ。
それに毒虫と巨大な虫は全然違うだろう。
大体何の虫なんだか。
自分のイメージでは巨大芋虫だったが、ゴキブリと書いていた人もいた記憶がある。
カフカの本はえらく不条理だ。
「審判」なんて、
誰かがヨーゼフ・Kを中傷したに違いなかった。なぜなら、何も悪い
ことをした覚えはないのにある朝逮捕されたからである。
で始まり、唐突に解決せずに終わる。
こんな話なのに、忠実に映画化されている。大好きな変人俳優カイル・マクラクラン主演。
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=16107
DVDになっていないのかな?
オーソン・ウエルズの方が有名なんだろうが、こっちは見ていない。
- 出版社/メーカー: アイ・ヴィ・シー
- 発売日: 2003/02/25
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「カフカ」という映画もある。こちらはカフカの不条理世界を感覚的に描いた作品で、ジェレミー・アイアンズ主演。監督はあのゾダーバーグですよ。
- 出版社/メーカー: 東北新社
- 発売日: 2001/12/21
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ストーリーがわからないなんて言ってはいけない。だってカフカなんだから。