英語で調理

昨年、ドイツ人ハーフの同期と、その夫(オランダ人)と食事をする機会があった。
東京駅のオイスターバーでである。
THE CAVE DE OYSTER TOKYO(ザカーブドオイスタートウキョウ)(東京駅(八重洲)/オイスター(オイスターバー)) - ぐるなび

生ガキは当然のことながら美味しい。産地によって味の差が楽しめるのも良い。生ガキに味の差があるのか?と最初は思っていたが、確かにある。磯の香りの強い野趣溢れるものから、本当にクリーミーで濃厚な甘みのあるやつまで。


で、生ガキといえば、レモンを一絞り、と思うのだが、店では3種類のソースがついてくる。はっきり言って要らないと思うが、オランダ人の夫はトマトソース(NYの本店ではただのケチャップだった)をかける。

「レモンだけの方が美味しくない?」と尋ねれば(彼は日本語が堪能なのだ)、
「それは日本人ね。僕はやっぱりソースかけた方が美味しい」と言いつつぱくぱく食べている。
ちなみに自分もかけたことあるが、どう考えてもカキの味を全て殺しているとしか思えない。


それはともかく、日本の味について尋ねる。
と、

「日本の食べ物はね、美味しい。でもね、みんな味が薄いね。まわりの外国人、みんな言っているよ。おすましの味とか、わからないんだよね…

そうかぁ…君はとても良いやつだが、ちょっと悲しいよ、わたしは。


で、いつか留学した折には、日本食の繊細な味を広めよう、と思うわけです。すくなくても研究室の連中には。
でも、今のままでは絶対に英語で説明できない。
前に某英会話教室で、ラーメンの作り方を電話で説明できるかと問われ、蛇口とか、鍋とか、さらにはネギ、チャーシューといった基本的単語がわからんということに気付いた。

買いましたよ、この本を。

カラー版 英語でつくる和食―寿し、天ぷら、豆腐料理…日本の代表料理からマナーまで

カラー版 英語でつくる和食―寿し、天ぷら、豆腐料理…日本の代表料理からマナーまで

いいですよ、これ。お寿司、煮物、どんぶりものから、ぜんざいの作り方まで、英訳和訳対照で出ていて、しかも説明はしっかりしている。
昆布とカツオと2つの出汁をとる、あの繊細な味付け、説明できますか?
こんな感じ。

昆布の汚れをふきんで落とす。ボウルに水を入れて約20分つけておく。
→Wipe konbu kelp with a cloth to clean. Fill a bowl with cold water and add the kelp.Let stand for about 20 min.

昆布は水が沸騰する直前に取り除く。で、鰹節をいれて、今度はすぐにざるやタオルで漉すわけだが、それは…
→Turn off the heat. Wait until all the dried bonito flakes sink to the pot bottom. Strain the liquid through a sieve of fine mesh or paper towel slowly to obtain the clear soup in a bowl.


やっぱり味が無いとか言われちゃうのかな…。
まぁでもこれを片手に伝統的和食だけでなく、自作の変な料理も色々紹介できるようになれば嬉しい。